2012/10/08 - 2012/10/08
13位(同エリア66件中)
アリヤンさん
とうとうペルセポリスをこの目でみる日がやって来ました。
教科書の中だけでしか出合った事の無い、あのペルセポリスが、目の前にでてくるのです。
紀元前7世紀、パルス族の王様アケメネスが南イラン高原で一つの国を創りあげたのです。
つまり、初めてのペルシャ帝国、すなわち、アケメネス朝の始まりです。
アケメネスの若き孫、キュロス2世が跡を継ぎ、彼の治世下20年という短い期間に、世界で名だたる大帝国となったのです。
その後ダリウス1世の時に、東はインド、西はドナウ川に至る大帝国となった。
世界初の大帝国の誕生といわれています。
そうした時に宗教的、政治的儀式の全てを行う場所として、このペルセポリスを築いたのです。
このころの宗教は、アフラ・マズダを神とあがめるゾロアスター教(拝火教)でした。
前置きは置いといて、まずは見てみましょう、ペルセポリス。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
午前7時45分に予約どおりにペルセポリス見学タクシーは、ホテルにやって来ました。
ペルセポリス+ナグシェ・ロスタム(王たちの墓)+パサルガタエ(キュロス大王墳墓)の3箇所で60万リアル(約2000円)で、支払いはホテルのレセプションで昨日済ませている。
ワタクシたちはやって来たタクシーに乗るのみです。
車種はプジョー305.まあまあでしょう。 -
運転手は気の良さそうなアリさん。
車は北へ猛スピードで進みます。
カラカラ大地のシラーズを抜け、 -
朝のラッシュもなんのその。
アリはスピード狂だ。
でも運転技術は上級だ。
ちょっとでも隙間があれば、そこへ突っ込む。
まあ、イランではこの強気運転技術はノーマルなんです。
ワタクシは35年くらい前にテヘランでイランの国民車ペイカンを運転してカスピ海まで行ったことがあります。
今ではそんな危険なこと、ヨウせんけど。 -
イチオシ
1時間ほどカーチェイスのスリルを味わいながら(パートナーはこれだけで肩が凝った)、車はペルセポリス近くに来ました。
この広い道路が、ペルセポリスが近いことを物語っています。 -
-
だだっ広い広場=駐車場で降りて、まずは、おトイレ。
はるか向こうにペルセポリスのコラム(柱)が見えます。 -
ここが入口です。
この入口にチケット・ブースがあり、右側に荷物預かり場所があります。
入場料5000リアル(約16円)。
なんと安い!
中国政府に教えてあげたい!
手荷物は全部預けろといわれますが、肩掛けバッグやビジネス・バッグ程度ならOKみたいです。
入るのはこの正面からキップを見せて入ります。 -
この遺跡は紀元前518年に王位に付いたダリウス1世が着手して、その後150年もかけて造られたものです。
そして、紀元前300年代にマケドニアのアレクサンダー大王に征服され、栄華を誇ったアケメネス王朝は滅んだ。
その後、2200年以上も打ち捨てられ、忘れ去られ、砂と誇りに完全に埋もれていた、らしい。
そんなものがこの現代によみがえったのです。 -
まずは正面下から一枚。
-
えらい損傷が激しい門です。
これが、有名なクセルクセスの門?
写真で見たのと比べると、えらい痛んでるナア( ̄ω ̄;) -
人( ̄ω ̄;)
-
説明書きだ。
読めばやっぱりクセルクセス大王が作った「万国の門」です。
もうちょっと、人頭有翼獣の像がきれいなハズなのにナア、、、(/ ̄ー ̄)(/ ̄ー ̄) -
釈然としないまま、中に入って行きます。
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ペルシャ式装飾柱。
-
オオッ!
やった〜!!!(*^◇^)/゚・
出てきました、これです、これです。
世界史の教科書なんかによく出てたヤツ。
人頭有翼獣です。
コレ、右側。 -
コレ、左側。
-
イチオシ
これぞ、クセルクセスの門である。
この人頭有翼獣は頭が人間、体は牡牛、羽根は鷲のつばさ、なのです。
まあ、1種のスフィンクスです。
このスフィンクスの起こりはどこかな?
やっぱりエジプトか?
イヤ、メソポタミヤにもあったような。(テヘランの国立博物館)
イヤ、アンカラのアナトリア文明博物館にもあったぞ。
ヨウ分からん。
後で研究しよう、ヒマあったら。。。 -
ここからは「軍隊の道」となる。
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今度は、双頭の鷲だ。
体はライオンか。
この顔は、イラン航空のマークに使われている双頭の鷲です。 -
今度は双頭の馬。
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アチコチが欠けている。
2千数百年経っているのだから仕方あるまい。
これだけ残っているだけでもアリガタイと思わねばなるまい。 -
胸元に付いている菊?のご紋。
あれ?
菊のご紋て、日本の専売特許じゃなかったケ? -
菊のご紋を付けた双頭の馬でした。
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これからあるのは、製作途中の門。
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この途上で中止されたものから分かったことは、どのような順序で製作されたかが分かる。
木の足場をくんで、上部から石像を削っていく、次第に足場を低くして、完成させるという順序だったらしい。 -
こうした遺跡見学するには、悠久の歴史に夢を膨らます創造性が必要です。
それには事前の研究+勉強がものをいうことになるだろう。 -
あまりの神々しさに、息をのむ。
でも「悠久の歴史に夢を膨らます」までにならない。
勉強不足を後悔するのみである。 -
百柱の間に行く手前の門。
色んなタイプの儀杖兵のレリーフ。
アケメネス帝国が多国民族国家であったことが分かる。 -
世界各国からの使節団の列。
アケメネス王朝がいかに国際的な大帝国であったかを表している、といえよう。 -
いろんなスタイルをした各国の使節団。
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イチオシ
数メートルもある石の壁全体にこうしたレリーフが刻まれている。
現存するのはそのホンノ一部のみなのです。 -
百柱の間。
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さっきの多国籍使節団のレリーフのあったゲート。
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これから屋根の付いた、メイン・イベントのアパダーナ(謁見の間)に向かいます。
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その前にあるゲートのレリーフ。
ライオンの毛をつかんで、剣で刺している図。 -
刺しているのは恐らくダリウス1世?
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謁見の間のレリーフの始まりです。
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なんせ西はエーゲ海・エジプト、東はインド西部、南はイエメン・エチオピアまでを包含した大帝国です。
そうした属国からの貢物献上の様子を描いたものと言われています。 -
歩き方に分かり易いアケメネス朝勢力図があったのでちょっと拝借。
m(*- -*)mス・スイマセーン
拡大版⇒http://www.geocities.jp/ariyan9910n/Akemenes.jpg -
イチオシ
ここにはライオンが牡牛のおしりにガブリと噛み付いている図が多くある。
その写実的なこと。
ライオンの表情、噛まれている牡牛の方の表情、といい。
これだけで一級品の絵です。
それが石に刻まれているのです。 -
ここにも。
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ここにも。
ライオンがアケメネス帝国で牡牛が属国か?
やって来た各国の代表者たちはこれを見て、恐れおののいたことでしょう。 -
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これはどう見ても菊の紋ですが、、、、
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三角帽子をかぶっているスキタイからの使者。
*スキタイとは紀元前の南シベリアを舞台に跋扈していた遊牧騎馬民族のこと。
ロシア語でキタエーツとは中国人のことですが、このスキタイからの語源ではないか?と思うのです。
顔がモンゴル人=遊牧騎馬民族と同様なので、中国人&モンゴル人を総称でキタエーツと呼んだのではないか?
以上は全くの無知なワタクシの勝手な自説ですので、あまり信じないでください。
*蒙古ジンギスカンの時代に中国北方の契丹族が作ったカラキタイという国があった。ロシア、ヨーロッパでは蒙古系or中華系民族を総称してキタエーツと呼ぶようになったらしい。 -
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貢物をもって来る使者はその方面の特産物を持ってくるはずですので、水牛を連れてくる使者、
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らくだを連れてきた使者、
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なにやらつぶつぶのものをお椀にいれてもって来た使者、
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ライオンを連れてきた使者、など。
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後ろを向くと、日照りの中を静かに立つ遺跡。
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なにやら変わった帽子をかぶり、手にはなにやら食器をもった使者、
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イチオシ
タオル、反物を献上しに来た使者、
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木があるから、ノアの箱舟に使われた言うレバノン杉をもって来た?使者。
レバノンあたりから来た使者か? -
アンフォラに入ったワイン?をもって来た使者、
馬を連れてきた使者、 -
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まあ、いろんなモノを持って、いろんなトコロからやって来た使者たち。
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このレリーフから、アケメネス・ペルシャ帝国が如何に世界の中心であったかが分かる。
この頃、中国では秦帝国の出現には、まだ300年ほど待たねばならなかった時代です。 -
謁見の間。
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イチオシ
謁見の間への階段の壁を飾るレリーフ。
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この時代、つまり紀元前6~5世紀は、中東地域はまだ気候温暖で緑豊かだったのではなかったろうか?
今のようなカラカラ気候では、斯様な大帝国は無理だったでしょう。
まあ、首都はメソポタミア近くのスースだったのですが、ここの何百とある柱が支えていた屋根は木造だったと言われる。
そうした木材は近隣から切り出したことでしょう。
木を切ったお陰で砂漠化が進み、現在に至るなのでしょうか?
中国でも、古代に膨大な木の資源を使い果たして、現在では山々に木が生えていない状態です。
いずれは中国大陸も砂漠と化す、のでは?
オソロシイことです。 -
この菊のご紋or蓮の台座(仏様が座っておられる台座)がアジア人のワタクシには、どうも気になります。
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各国大使が仲良くおしゃべり。
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馬車も登場。
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中には手をつないでいる仲良しもいます。
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出ました!
当時の万国共通文字のキューニフォーム(楔形文字)。
今で言えば、英語か? -
イチオシ
よ~く見ると、絵文字にも共通しています。
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そんなわきアイアイの雰囲気の中、牡牛に食いつくライオン。
各国大使は現実の厳しい国際情勢に引き戻されたことでしょう。 -
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「一寸の虫にも5分の魂」てな表情。
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この荒涼とした遺跡から、世界を支配した大帝国の栄華を想像するのは難しい。
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ギリシャのイオニアやコリントではない。
それ以前の石柱スタイルだ。 -
でも台座は蓮華台?
インド仏教の影響もあったのかな?
時代的には可能だ。 -
イチオシ
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ペルセポリスの丘から見渡す乾燥大地。
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アパダーナを1周して、お隣のダリウス1世の宮殿に出ます。
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どこからどこまでがダリウス宮殿で、どこからクセルクセスの宮殿なのか、よく分かりません。
とにかく小部屋がたくさんある宮殿との印象です。 -
ハディシュと書いてあるので、これからがクセルクセスの宮殿です。
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この辺りから、丘の上にある大きなお墓が気になり始めます。
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ここは宝庫の跡。
テヘランの国立博物館にあった金の杯もこの宝庫にあったものらしい。 -
おそらくこの金杯のことだろう。
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そうすれば、これもそうだろう。
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この双頭の馬はかなり完璧に残っているが、ここの博物館の横に飾られてあった。
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博物館前のベンチに座って休んでいると、かわいらしい女子生徒たちが見学に来ていました。
ピンクの制服が無地の遺跡の中に映えて、清清しい風をもたらせてくれました。 -
イチオシ
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